害虫
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2002年/日本/92分 |
ジャンル:ドラマ |
■2001年 ヴェネツィア国際映画祭「現代映画部門」正式出品 ■ナント三大陸映画祭「コンペティション部門」審査員特別賞&主演女優賞受賞 |
監督:塩田明彦製作:中村雅哉脚本:清野弥生撮影:喜久村徳章照明:豊見山明長美術:磯見俊裕 |
音楽:ナンバーガール配給:日活 |
出演:宮崎あおい/田辺誠一/りょう/沢木哲/天宮良 /石川浩司(たま)/蒼井優/伊勢谷友介 |
ストーリー |
北サチ子(宮崎あおい)は十三歳の中学一年生。母親、稔子(りょう)の自殺未遂、小学六年生の頃の |
担任、緒方(田辺誠一)との恋愛体験などが影響してか、同級生の女の子とはどこかしら違った雰囲気を |
持ち、ミステリアスで近寄りがたい印象を与える少女である。自分や母親の自殺に関する噂話が飛び交う、 |
気詰まりな学校をドロップアウトして、気ままに街に出て毎日を過ごすサチ子。そんなサチ子に、学校でも |
家庭でも得られなかった心の安らぎを与えたのは、街で出逢った万引きで小銭を稼いで生きる少年タカオ |
(沢木哲)と精神薄弱の中年男キュウゾウ(石川浩司「たま」ドラムス)の二人だった。タカオとキュウゾウ |
との小さな悪事によって子供らしい笑顔を取り戻す一方、変わってゆく自分に対する混乱した気持ちを緒方 |
への手紙に書き付けるサチ子。一方、クラスメイトの夏子(蒼井優)の努力のかいあってか、サチ子は再び |
学校へ通い出す。合唱コンクールや文化祭、クラスで人気者の男子生徒(すずき雄作)との恋、そして夏子 |
との友情を通じ、ようやく中学生らしい生活を手に入れたように見えたサチ子に、次々と残酷な現実が突き |
付けられてゆく…。成長する過程で誰もが経験する、子供でもなく大人でもない不自由さ、もどかしくも |
漠然とした不安感と痛みを抱えつつ、サチ子は軽やかに十三歳の今を疾走する。 |