陽炎座

1981年/日本/139分
ジャンル:ドラマ
■日本アカデミー賞4部門受賞

監督:鈴木清順製作:荒戸源次郎脚本:田中陽造撮影:永塚一栄美術:池谷仙克照明:大西美津男

音楽:河内紀原作:泉鏡花

出演:松田優作/大楠道代/中村嘉葎雄/楠田枝里子/原田芳雄 /加賀まりこ/大友柳太朗/麿赤児

ストーリー

大正末年の一九二六年。新派の劇作家・松崎春狐(松田優作)は落とした付け文が縁で品子(大楠道代)
という美しい女に会う。その後も偶然というには出来すぎたかたちで三度会う不思議をパトロンの玉脇
(中村嘉葎雄)に話す。しかし、品子と三度目に会い一夜をともにした部屋が玉脇の邸宅の一室とそっくり
同じであることを発見してしまう。そんなとき、松崎の前にもう一人の美女イネが現れ「玉脇の家内です」
と名乗るが、イネは重い病で松崎が出会う直前に病院で息を引き取っていた。「金沢、夕月楼にてお待ち
申し候」という品子からの手紙に誘い出された松崎だが、汽車には玉脇も乗っており、亭主持ちの女と
若い愛人の心中を見に行くと言う。金沢でめぐりあえた品子は、松崎に手紙を出した憶えはないという。
「あれは夢の中で書いたもので、おイネさんが手紙にしたのです」