<台風9号>死者1人、不明5人 東北縦断し北海道へ (毎日新聞) 記事写真 ![]() 高波で道路が陥没し通行止めになった西湘バイパス=神奈川県二宮町で7日午後5時54分、本社ヘリから平田明浩撮影 首都圏を直撃した台風9号は7日午後3時ごろ、秋田市付近で暴風域がなくなり、同日夜、東北地方を加速しながら北上した。8日未明には北海道に再上陸する見通しで、大雨の中心は北日本に移った。毎日新聞のまとめでは、この台風で長野県で男性(76)が死亡したほか、東京都と神奈川、群馬県で計5人が行方不明になり、15都県で81人が負傷した。家屋は14棟が全壊、15棟が半壊した。また、宮城県で2117人、栃木県で648人など、11県で計8533人が一時避難した。 気象庁によると、台風は7日午後10時現在、北海道函館市の南南西約60キロを時速20キロで北北西に進んでいる。中心気圧は990ヘクトパスカル、最大瞬間風速は35メートル。北海道に再上陸後は進路をやや北東に変え、8日正午ごろにオホーツク海に抜ける見通し。台風による総雨量は、群馬県甘楽町で595ミリと観測記録を、山梨県甲州市は536ミリで9月の記録を更新した。最大瞬間風速は岩手県宮古市で38・9メートルを観測。東北の太平洋側は6メートルを超える大しけとなっている。8日午後6時までに予想される24時間雨量は、▽東北・北海道太平洋側200ミリ▽同日本海側とオホーツク海側150ミリ。 この台風で、川崎市の男性(52)のほか、群馬県富岡市で6日夜、土砂崩れを警戒して車に避難していた女性(88)が行方不明になっている。また東京都の多摩川で、3人が7日朝から行方が分からなくなっている。 一方、交通は7日も大きく乱れた。航空便は日本航空が105便欠航し約1万8440人に影響、全日空は122便が欠航し約1万8200人に影響が出た。エア・ドゥなどの計8便も欠航した。鉄道は山形、東北・秋田、長野新幹線が計63本運休し約3万人に影響が出た。高速道路は山形、上信越自動車道の一部区間が夜まで通行止めになった。【鈴木梢、鈴木敦子】 [ 2007年9月8日0時34分 ] |
<台風9号>濁流が道路近くまで迫り…緊迫した朝迎える (毎日新聞)![]() 台風9号の影響で増水した多摩川=川崎市川崎区上空で7日午前9時38分、本社ヘリから平田明浩撮影 台風9号は7日未明、神奈川県小田原市付近に上陸した後、関東、東北地方を縦断し各地につめ跡を残した。神奈川県松田町では橋が5字型に折れ曲がり、多摩川沿いの東京都世田谷区玉川では濁流が住宅地の道路までわずか1メートルのところに迫り付近の住民に避難勧告が出されるなど、「水の脅威」を前に緊迫した朝を迎えた。 同日午前4時40分ごろ、多摩川の水位がはんらん危険水位(5メートル20)を超えて5メートル32を観測。世田谷区玉川1の河川敷では河川事務所の職員ら150人が土のう約2000個を約150メートルにわたって積み上げていった。 近くの主婦(60)は「ここに40年近く住んでいる。このくらいの雨なら道路までは冠水しないと思うけど……」と不安げな様子。6時10分ごろ、下流の観測地点では「避難判断水位」となる8メートル20を記録。10分後627世帯1225人に避難勧告が出された。 土のうが積まれた場所から約10キロ上流は、74年にテレビドラマ「岸辺のアルバム」のモデルになった多摩川水害が起きた場所。無職、岩谷陽子さん(77)は「昨日は家の窓ガラスに当たる雨、風の音がすごく一睡もできなかった」と話した。 また、大田区や世田谷区、日野市などの多摩川で中州に人が取り残されたとの通報が相次ぎ、午前11時半までに計29人が救助された。大半が河川敷のテントなどで生活している人とみられる。東京消防庁によると3人の行方が分からなくなっているといい、同庁や警視庁が救助活動を続けている。 神奈川県警に入った連絡によると、6日午後10時半ごろ、川崎市多摩区の男性会社員(52)が「多摩川を見てくる」と言って自宅から外出し、戻っていない。また、7日午前5時すぎには同市中原区丸子天神町の多摩川河川敷で、近所の人が「おーい」と助けを呼ぶ男性の声を聞いた。増水した川に流された可能性がある。 同県内では橋の崩落も起き、7日午前1時15分ごろ、同県松田町松田惣領の酒匂川にかかる十文字橋(長さ128メートル、幅6.4メートル)の橋脚が押し流され、路面がV字形に崩落しているのを町職員が発見した。けが人はいなかった。 海難事故も相次ぎ、第3管区海上保安本部によると、7日午前2時ごろ、横浜市鶴見区の大黒ふ頭の堤防にアンティグァバーブーダ船籍のコンテナ船が接触した。同じころ、横浜港沖約4キロで、バハマ船籍と香港船籍のばら積み船同士も衝突。同4時半ごろには、羽田空港沖約4キロの東京湾で、パナマ船籍とカンボジア船籍の貨物船同士の衝突事故もあった。いずれもけが人はなく、油の流出も確認されていない。 長野では6日深夜、軽井沢町長倉の無職、柳澤常男さん(76)が同所の知人男性宅の敷地内で倒木を取り除く作業中、倒れてきた別の木で強く頭を打ち死亡した。県警軽井沢署によると、倒木の切断作業中、強風で倒れてきたカラマツ(直径20センチ、高さ20メートル)が直撃したらしい。 山形県でも東根市宮崎の会社員、菊池吉見さん(56)方で、1階屋根の雨漏りの修理をしていた菊池さんが約4.5メートル下のコンクリート地面に転落し、左手首などを折り重傷を負った。 福島県では7日午前2時ごろ、同県鮫川村渡瀬青生野の無職、森田ハルエさん(54)方の裏山が崩れ、木造平屋住宅が全壊。土砂で家屋が約20メートル離れた国道289号まで押し流され、森田さんが顔に擦り傷。長男修一郎さん(29)も軽傷を負った。 各地で浸水も起き、6日夜、静岡県沼津市大岡の狩野川近くにあるきせがわ病院(松原保院長)で、川があふれて1階部分が床上浸水した。水位は一時約1.5メートルにも達し、リハビリ室や機材などが水に浸かった。同病院によると、窓ガラスが割れるなどし、一気に濁流が胸の高さほどになったという。台風被害に備え職員約15人が待機していたが、逃げたという。望月真吾事務長は「復旧まで数日かかり、それまでリハビリができない患者さんも出る」と話した。 [ 2007年9月7日15時34分 ] |
<台風9号>多摩川で危険水位超える…世田谷区で土のう積み (毎日新聞) 記事写真 ![]() 目の前にまで迫るように増水した多摩川=東京都世田谷区で7日午前10時57分、内藤絵美撮影 台風9号の影響で東京都の多摩川は7日未明、はんらん危険水位を超えた。国土交通省京浜河川事務所によると、多摩川の川幅は通常40メートル前後だが、ピーク時には400メートル前後になるまで増水し、右岸の野球場などはすっぽりの姿を消した。 また、世田谷区では道路近くまで水が押し寄せたため、同事務所職員ら約150人は土のう約2000個を約150メートルにわたって積み上げて対応した。7日午前6時20分ごろ、同区玉川の627世帯1225人に避難勧告が出されたが、同9時54分に解除された。【高山純二】 [ 2007年9月7日15時34分 ] |
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記事写真 ![]() 多摩川増水で32人救助【時事通信社】 取り残された人を救助する消防ヘリ。台風9号の影響で、多摩川が大幅に増水し、人が中州に取り残されたり、川に流されたりするなどした(7日午前、川崎市幸区) [ 2007年9月7日14時7分 ] |
台風9号東日本縦断、通勤時間を直撃…2人死亡6人不明 (読売新聞) 台風9号は7日午前2時前、神奈川県小田原市付近に上陸し、関東地方を暴風域に巻き込みながら縦断した。 今後、東北地方を北上し、8日朝には北海道に達する見通し。強風や大雨の影響で、新たに東京都で1人の遺体が見つかり、死者は2人、東京都と神奈川県で増水した多摩川で流されるなど6人が行方不明となっている。通勤時間帯の交通機関にも大きな乱れが出た。 気象庁によると、台風9号は7日正午現在、山形市付近を時速約45キロで北北東へ進んでいる。中心気圧は985ヘクト・パスカル、中心付近の最大風速は30メートル。中心の南東側150キロ以内と北西側70キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっている。 [ 2007年9月7日11時59分 ] |
台風9号、首都圏を直撃 (時事通信) 記事写真 ![]() [拡大写真へ] 台風9号、首都圏を直撃【時事通信社】 台風9号の強風でなぎ倒された街路樹。台風は東北地方を縦断する形で今後も北上を続け、8日朝には北海道に達する見込み。首都圏を直撃する台風は2005年8月の11号以来約2年ぶり(7日未明、東京・銀座) [ 2007年9月7日8時40分 ] |
毎日新聞の7日午前0時半現在のまとめでは、死者1人、負傷者は静岡10人、栃木6人、千葉3人、神奈川2人、東京・群馬各1人の計23人。家屋の被害は、群馬、宮城などで全半壊4棟、一部損壊3棟、床上浸水5棟、床下浸水95棟。土砂崩れも各地で多数発生した。避難世帯は、自主避難も含め10都県で計1520世帯に上った。 東海道新幹線は名古屋−新大阪間で午後6時すぎから10時半すぎまで折り返し運転をした。空の便は、同10時半現在羽田発着便を中心に計204便が欠航した。 気象庁によると、台風9号の中心気圧は965ヘクトパスカル、最大瞬間風速は55メートル。1時間の降水量は、▽静岡県御殿場市で56ミリ▽東京都奥多摩町53ミリ▽埼玉県秩父市50ミリと、いずれも9月の観測記録を更新した。 静岡県石廊崎では最大瞬間風速54.6メートルを観測。東海地方や千葉県房総半島では波の高さが6メートルに達した。 8日午前0時までの24時間予想雨量は▽関東甲信地方350ミリ▽東北地方太平洋側300ミリ▽同日本海側250ミリ▽東海・北海道太平洋側200ミリ▽北陸地方130ミリ。 大雨のピークは7日朝まで続き、首都圏ではJR東日本が運行本数を減らすことを決めている。上陸後は本州に沿って北上、7日午後には東北地方に達する見込みだ。【鈴木梢、遠山和彦】 [ 2007年9月7日0時56分 ] 国内線欠航230便超す=鉄道も運休など相次ぐ (時事通信) 台風9号の影響で6日、国内線の欠航が230便を超えるなど、交通機関は大きく乱れた。7日も90便の欠航が決まり、影響が続く見通し。 日本航空は99便が欠航となり、計約21520人に影響が出た。全日空も102便が欠航、影響人員は計約22800人に上る。スカイマークやエア・ドゥなどでも欠航が相次ぎ、国内線の欠航は230便を超えた。機材繰りなどの影響で7日も90便の欠航が既に決まっている。 東海道新幹線は、強風のため東京―名古屋駅間の上下線で一時、運転を見合わせた。7日午前0時時点で部分運休を含め上下線で計85本が運休し、計62本で遅れが出るなど、ダイヤが大幅に乱れた。 JR東日本は東海道線の東京―小田原間、埼京線の大崎―大宮間で運転を見合わせたほか、中央線快速の東京―高尾間でも一時上下線の運行を見合わせた。京葉線の運転本数は通常の7割程度となった。7日も中央線などで特急列車の運休が予定されている。 東名高速道路が大雨で一部通行止めとなったほか、東海汽船では伊豆諸島に向かう東京発の客船が軒並み欠航した。 [時事通信社] [ 2007年9月7日0時19分 ] <台風9号>1人死亡23人けが 未明に静岡〜神奈川上陸へ (毎日新聞) 記事写真 ![]() 台風9号の進路図=6日午後11時現在 強い台風9号は6日午後11時現在、静岡県伊豆半島の東にあり、関東から東海地方が暴風域に入った。長野県軽井沢町で男性(76)が倒木に当たり死亡したほか、強風にあおられて転倒するなどして23人が負傷、家屋4棟が全半壊した。時速15キロで北に進んでおり、7日午前3時ごろまでに、静岡から神奈川沿岸に上陸する見通し。 関東・東海に上陸へ 台風9号、瞬間風速40m超 (共同通信) 強い台風9号は6日、静岡県の一部を暴風域に巻き込みながら八丈島沖を北上した。7日未明にかけ関東か東海に上陸後、東北から北海道に向けて進むとみられ、気象庁は大雨や暴風に厳重な警戒を呼び掛けた。6日午後、静岡県石廊崎で42・1m、午前中には八丈島で44・8mの最大瞬間風速を観測。台風は6日午後3時現在、八丈島の西約120キロを時速約20キロで北上。中心の気圧は965ヘクトパスカル。 [ 2007年9月6日16時49分 ] 7日未明にも上陸の恐れ=首都圏も暴風域に−台風9号、関東・東海に接近 (時事通信) 強い台風9号は6日午前、八丈島の南西を北上した。7日未明には暴風域を伴って東海から関東地方に接近し上陸する恐れがあり、首都圏も暴風域に入る。太平洋側を中心にかなりの大雨が予想され、気象庁は土砂災害や河川のはんらんに厳重な警戒を呼び掛けた。 同庁によると、台風9号は6日正午現在、八丈島の西南西約140キロの海上にあり、時速約20キロで北に進んでいる。中心気圧は965ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル。中心から半径170キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっている。 八丈島では午前11時15分、最大瞬間風速44.8メートルを観測した。 7日未明から明け方にかけて、暴風域を伴ったまま関東または東海地方に上陸する恐れがある。同日午後には東北地方に達する見込み。 [時事通信社] [ 2007年9月6日11時40分 ] |
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